■駆け引き■
色を失くした世界を一人で闊歩して
私はキミを探す

足跡もない 気配をひたすら辿って
そっとキミの前に立つ

キミは知らぬ顔で 私は無意味な言葉を並べて
それでも伝わってしまう事が悲しくも嬉しくて

キミの逃げ入る場所は
いつだって同じ処 内装が少し変わるだけ
私には解るのよ
此処からはキミの住処がよく見えるから
平気な顔してまた泣いているのでしょう
キミの欲しい言葉をあげるよ ”こっちへおいで”


風の音を聞いて逃げ出すのさ
誰にも知られぬように

道など関係ない 他人なんて見えないから
不器用にただ踏み歩く

キミさえ居ない地へ 求めることは許さないでしょう
それさえ知っているはずなのにただひたすら悲しくて

私の逃げ込んだ場所は
一体どこなのだろうか 私からは見えない
キミは見つけるだろうか
私を探すだろうか
目の前にいるのに
キミは私に何て言うの?

此処は何処ですか。救ってくれるのですか。その気があるのですか。キミは誰ですか。

キミの逃げ込む場所は
いつだって同じ処 内装が少し変わるだけ
私にはわかるのよ
だってわかりたいから

私の逃げ込んだ場所は
一体どこなのだろうか そんな場所があるのだろうか
結果なんて私が掴むから キミは本気を見せて
望んだ言葉じゃなくても キミの本音を吐いて

キミが許した証を 私に刻み込んで
傷つけるなら 深く深く深く
ぶつかり合うことは交わるが如く
本気なら キミがキミを叩きのめすなら
幸福を生み出すから

駆け引きを続けましょう





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