■灯火■
蜜を飲み干した少女は誰に汚されるでもなく
何に染まる事もなくただ そこに在った

教えて頂いた恐怖と最大の凶器を持って
全てを投げ入れる事を 知っていた

めまぐるしい時の回転
一体いつからが過去なのか?
区切りなど何処にもない ただ在るのはこの身と心

ああ 間違えたんだっけか?そんなことも解らない浮世
まずったと気づいた時には 全てが終わった後なのさ

何色に染まることもないキャンバス
全てを知っている無知な瞳 掴み損ねた貝殻

教えて頂いた感情と最強の過ちを掲げて
全てを投げ捨てる事を 知っていた

息苦しい街の喧騒
一体いつからが未来なのか?
区切りなど何処にもない ただ在るのはこの身と心

ああ 間違えたんだっけか?そんな事も忘れた認識
まずったと気づいた時には 全てを失くした後なのさ

流れに任せ 終焉を待つ 泣き言も笑いも無罪
  望んだもの 欲したもの 全て消しゴムでまとめてあの箱へ

ああ 間違えたんだっけか?そんな事もあったような
必要なのはナイフと絆創膏
他の全ては 知るも知らぬも いつかは消えるものだから



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